課業の責任度合いを等級化する

社員の仕事の目的をはっきりさせ、組織の一員としての役割責任を明確化させることです。各担当者やチームの任務は何か、最終的にどのような成果を実現することが要求されているのか、そのポイントを整理します。
例えば、ある病院では看護師長の役割責任を次の6項目に集約しました。
1.看護分野を明定化しその責任、権限を明確にする
2.医療の進歩や医療機器の進展に追いつくよう、勉学・研修の場を整備する
3.看護業務にふさわしい待遇を整える
4.時間外勤務の公平化、休日・休暇を確保できる人事管理
5.プライバシーの保護、情操教育の奨励に心掛ける
6.看護部門のミーティングを制度化し、看護業務の効率化省力化に努める
また、ある別の医療機関では、業務責任単位としての事務所(チーム)の機能を次のように定義し、その業績結果を事務長やスタッフの評価に加えることにしました。
事務職員の役割と業務を認識し、モラールを高める
業務分担を明確化し、その責任権限を思い切って委譲する
事務業務についての指揮命令系統を一元化
医師、看護師との交流を図り、医療知識を吸収
事務研修、自己研鑚の機会と時間を設定
ここでは、従来の職能資格制度のように課業レベルで細かく仕事を書き出す必要はありません。より大くくりに、組織における各担当者・チームの任務、仕事の目的、そして達成すべき成果、業績に対する責任を把握します。
このように能動的に把握した各人の任務が、組織の中でどの役割責任段階にあるかを分類評価して、会社での「責任等級」に格付けます。さらにその任務に照らして、実際にどんな成果を実現したかを具体的に確認しながら、各人の業績を評価することになります。

このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です