健康保険・年金

平成28年4月から健康保険の標準報酬月額等の上限を引上げ

改正1
4月から毎月の健康保険料の金額の元になる標準報酬月額の上限引上げ等の改正が行われます。この改正は、社長、役員など比較的給与の高い層に影響があります。 ※厚生年金保険の料率改定は9月に行われます。
改正前

等級標準報酬月額報酬月額
.........
47級121万円117.5万円以上

改正後

等級標準報酬月額報酬月額
.........
47級121万円117.5万円以上 123.5万円未満
48級127万円123.5万円以上129.5万円未満
49級133万円129.5万円以上1 35.5万円未満
50級139万円135.5万円以上

改正2
健康保険の標準賞与額の上限引上げ
賞与にかかる保険料の計算の元になる健康保険の標準賞与額についても、4月から上限額が573万円 (現行540万円)に引き上げられます。標準報酬月額と標準賞与額の引上げにより、現行の上限額 (47等級) の適用を受ける被保険者に対する会社および本人負担の保険料が高くなります。

改正3
傷病手当金の計算方法の変更
被保険者が病気やケガのために会社を休み、事業主から報酬が受けられない場合に、健康保険から給付される傷病手当金について、その計算方法が改正されます。従来は、傷病手当金の計算は、休業時の標準報酬月額を元に計算されていましたが、改正により、直近12か月間の標準報酬月額の平均額によって計算されることになりました。

支給額の計算基礎

改正前直前の標準報酬月額
改正後直近12月間の標準報酬月額の平均

※直近の期間が12か月に満たない場合は、
・支給開始日の属する月以前の継続した各月の標準報酬月額の平均額
・28万円(当該年度の前年度9月30日における全被保険者の同月の標準報酬月額を平均した額)
を比べて少ない額を使用して計算します。

以上の改正は、受給直前の標準報酬月額を高くして、傷病手当金の給付額を増やす行為を防止するために行われます(出産手当金についても同様の計算方法に改正されます)。

厚生年金保険養育期間標準報酬月額特例申出書

1.手続内容

(1)3歳未満の子を養育する被保険者または被保険者であった者で、養育期間中の各月の標準報酬月額が、養育開始月の前月の標準報酬月額を下回る場合、被保険者が「厚生年金保険養育期間標準報酬月額特例申出書」を事業主へ提出し、事業主が当該申出書を日本年金機構へ提出します。

なお、申出日よりも前の期間については、申出日の前月までの2年間についてみなし措置が認められます。

(2)従前の標準報酬月額とは養育開始月の前月の標準報酬月額を指しますが、養育開始月の前月に厚生年金保険の被保険者でない場合には、その月前1年以内の直近の被保険者であった月の標準報酬月額が従前の報酬月額とみなされます。その月前1年以内に被保険者期間がない場合は、みなし措置は受けられません。

対象となる期間は、3歳未満の子の養育開始月から3歳到達日の翌日の月の前月まで等です。

2.被保険者が手続する時期・場所及び提出方法

被保険者は、厚生年金保険養育期間標準報酬月額特例申出書を事業主へ提出します。提出を受けた事業主が当該申出書を日本年金機構へ提出します。

区分

内容

提出時期

3歳未満の子を養育し始めたとき

提出先

事業所の事務担当者(事業主)

提出方法

事業所の事務担当者等に指定された方法

3.提出書類・添付書類等

届書等名称

記入例

厚生年金保険養育期間標準報酬月額特例申出書(PDF)

厚生年金保険養育期間標準報酬月額特例申出書

添付書類

 1.戸籍謄(抄)本または戸籍記載事項証明書
(申出者と子の身分関係および子の生年月日を証明できるもの)

2.住民票(コピー不可)※(申出者と子が同居していることを確認できるもの)
※提出日から遡って90日以内に発行されたものをご提出ください。
※養育特例の要件に該当した日に同居が確認できるものをご提出ください。
(例)育児休業終了の場合は、育児休業終了年月日の翌日の属する月の初日以後に発行された住民票が必要になります。

4.留意事項

(1)この申出書は、特例措置の適用を受けようとする期間において勤務していた事業所等が複数ある場合、それぞれの事業所の被保険者期間ごとに提出してください。

(2)申出に基づく特例措置が終了した後、再度当該申出に係る子について特例措置の適用を受ける場合には、改めて申出書を提出してください。この場合、戸籍謄(抄)本または戸籍記載事項証明書の添付は不要です。

障がいをお持ちの方・長期加入者の方の定額部分支給開始年齢の特例

障がいをお持ちの方・長期加入者の方の定額部分支給開始年齢の特例について(経過措置対象となる方に限ります)

次のいずれかに該当する場合は、特例として、報酬比例部分と定額部分を合わせた特別支給の老齢厚生年金が支給されます。
• 障がいの状態(障がい厚生年金の1級から3級に該当する障がいの程度)になったとき(被保険者資格を喪失(退職)しているときに限ります)
特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分)を受けている方(厚生年金保険の被保険者ではない方に限ります)が定額部分の支給開始年齢到達(昭和24年4月2日以後生まれの男性については、65歳到達)前に障がいの状態(厚生年金保険法の障がい等級3級以上)になった場合、障がい者特例の適用を受けることができ、受給者の請求により翌月分から報酬比例部分に加えて定額部分も支払われます。なお、障がい年金を受給中の方の請求は、特例の適用を受けられる状態になった時点にさかのぼって請求したものとみなされ、その翌月分以降、報酬比例に加えて定額部分が支払われます。(ただし、平成26年4月より前にはさかのぼりません)
※「年金請求書」とは別に「障がい者特例請求」の手続きを行う必要があります。
【受給要件】
1.昭和36年4月1日以前生まれの男性、または昭和41年4月1日以前生まれの女性
2.過去に12ヶ月以上厚生年金に加入
3.現在は厚生年金に加入していない
4.年金保険料の納付月数と免除月数の合算月数が300ヶ月(25年)以上有り
5.障害等級3級以上に該当
6.障害者特例の老齢厚生年金を請求

「60歳で会社を定年退職後、62歳で障がい等級3級に該当。60歳から比例報酬部分だけは受給していたが、障がい者特例支給制度を知らずに64歳からの定額部分の支給を待っていた。」といったようなケースの場合、申請手続きが遅れると、遡及の支払も無いため、遅れた期間の定額部分の年金が受給出来なくなってしまいます。

• 長期加入者の方(厚生年金保険の被保険者期間が44年以上の方で被保険者資格を喪失(退職)しているときに限ります)
該当したときに被保険者である場合は、退職した月の翌月(退職が月末の場合は、退職した月の翌々月)から年金額が改定され、報酬比例に加えて定額部分が支払われます。

DV被害者の遺族厚生年金

2001年に配偶者暴力防止・被害者保護法(DV防止法)が施行され、家庭内暴力は犯罪行為と認められました。

DV被害を受けた妻が暴力から逃れるため別居したような場合、住所も告げずに、夫に生活費を支払うように求めることも、親族との連絡さえも絶って夫の陰におびえながら暮らしていく、というような状況がほとんどではないでしょうか。
では、その夫(厚生年金被保険者または被保険者であった)が亡くなった場合、やっと今まで籍も抜かず堪え忍んでいた妻に遺族厚生年金が支給されるかというと、そう簡単ではありません。
なぜならば、遺族厚生年金の受給できる遺族とは、死亡した人によって生計を維持されていた配偶者(など)とされており、生活援助を受けていた、音信を取り合っていたなどの事実確認が求められます。
通常、遺族厚生年金を請求するときには戸籍謄本、住民票、妻の所得証明などをもって生計維持が確認され、住民票の記載に夫と妻がいっしょに載っていれば毎月どのくらいの生活費を渡していたかなどと詮索されることもありません。
しかし、妻に定期的に仕送りしていたり、お互いに連絡を取り合っていたらそれは別居していなくてもいいんじゃない?ということになるわけで、暴力から逃れるために社会から隔絶された最低限の経済生活を営まざるを得なかった妻に、自立して生活していたんじゃないかという判断はあまりにも酷ではないでしょうか。

遺族年金の不支給処分取り消しにかんしては以下のような判決もありました。
「厚生年金保険法が遺族年金支給の要件とした「死亡時に被保険者(夫)によって生計を維持した者」に女性があたるかどうかが争点だった。女性は夫の死後、いったん年金支給が決まったが、岡山西社会保険事務所は2007年、「夫による生計維持が認められない」と支給を取り消していた。
判決理由で近下裁判長は、別居の原因が主に夫の暴力にあると認定。別居後の2000年、岡山家裁が夫に月3万円の生活費支払いを命じたが、夫は支払わないまま04年に死亡したことに触れ、「夫の生活費支払い拒絶が著しく不当な場合、生活費を払っていなくても支給を認めるのが相当」と判断し、不支給処分を違法とした。」
(2008年11月18日 東京新聞)

今回、私が提出したDV被害者の遺族厚生年金請求では、夫がガンを発症し、入院後近況や症状を訴えるハガキを妻に出していたこと、入院費用や水道光熱費、保険料などの支払いを長男に任していたこと、長女を通じて生活費をある程度渡していたこと、それをメモしていたことなどの事実を添えて「生計同一関係」にあるとみなされ受理に至りました。もちろん審査が終了して年金証書が送られてくるまでは安心出来ませんが。

結局、DV被害者であるかどうか、またはその被害程度によって遺族厚生年金の受給が決まることはないといえそうです(事実、年金事務所でDVの実態について聴取されることはありませんでした)。
それが法律の規定だといわれればそれまでなのですが、「配偶者の暴力により配偶者と住居が異なる方であって、国民年金保険料の納付が経済的に困難な場合、納付が免除になります」という措置を3号被保険者の資格延長ととらえれば、「婦人相談所および配偶者暴力相談支援センター等の公的機関が発行する証明書をもって」「夫の生活費支払い拒絶が著しく不当な場合」とみなし、「生活費を払っていなくても支給を認めるのが相当」という大岡裁きは望むべくもないことなのでしょうか。

配偶者からの暴力を受けた方の国民年金保険料の特例免除

配偶者の暴力により配偶者と住居が異なる方であって、国民年金保険料の納付が経済的に困難な場合、納付が免除になります。

DV被害者が保険料の免除を受けるには?
◆本人(DV被害者)の申請が必要です。
◆配偶者の所得にかかわらず、本人の前年所得が一定以下であれば、保険 料の全額または一部が免除になります。
注:世帯主は、所得審査の対象となる場合があります。

申請手続き
◆平成26年4月より、申請時点の2年1ヵ月前まで免除を申請できるようになりました。過去2年間に国民年金保険料の未納期間がある方は、年金事務所にご相談ください。
◆免除となる期間は、毎年7月から翌年6月までです。
◆申請および住居に関する申出は毎年必要です。
◆初回申請の際、婦人相談所および配偶者暴力相談支援センター等の公的機関が発行する証明書(配偶者からの暴力の被害者の保護に関する証明書)の添付が必要です。

免除に該当する所得のめやす
◆本人の前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内の場合は、保険料の全額または一部が免除になります(所得審査の対象が本人のみの場合)。

免除の種類免除に該当する所得の計算式一部納付額(平成 26 年度)
全額免除(扶養親族等の数+1)×35万円+22万円
4分の3免除78万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
半額免除118万円ditto
4分の1免除158万円ditto

パートで働く主婦の税金と社会保険

-103万円の壁と 130万円の壁~

年末が近づくと、パートで働く主婦にとって、夫の扶養の範囲内に収まるのかどうか、いわゆる 「103万円」や「130万円」のラインが気になるところです。
本欄では説明をわかりやすくするため、クリシェではありますがパートで働く妻とサラリーマンの夫を例に解説します。

1 パートの年収が 103万円を超えると所得税がかかる
パートで働く妻の年収(給与収入のみでほかに収入がない場合)が 103万円以下であれば、妻本人に所得税が課税されないうえ、夫は所得税の配偶者控除(注 1 ) を受けることができます。
そのため、年収が 103万円を超えないように妻が、働く時間を調整することからこのラインを「 103万円の壁」と呼んでいます。
妻の年収が103万円を超えると、夫は配偶者控除を受けられなくなりますが、夫の収入が一定額以下(注 2 ) で、かつ妻の年収が 141万円未満であれば、配偶者特別控除を受けることができます。
配偶者特別控除は、妻の年収に応じて夫の所得から 38万円~3万円を控除することで、税負担を緩和(世帯の手取収入が一気に滅らないように)するものです (図表 1・ 2 )。

妻の収入100万円125万円140万円
妻の所得税0円1万10,00円1万8.500円
夫の所得税17万2,500円19万5,500円20万7,500円
世帯の税金17万2,500円20万5,500円22万6,000円
本人(婁)のパート収入配偶者控除配偶者特別控除
103万円以下38万円
103万円超 105万円未満38万円
105万円以上 110万円未満36
110万円以上 115万円未満31
115万円以上 120万円釆満26
120万円以上 125万円未満21
125万円以上 130万円未満16
130万円以上 135万円未満11
135万円以上 140万円未満6
140万円以上 141万円未満3
141万円以上

(注 1 )所得税において、収入が 103万円以下の妻がいる場合、夫の所得から38万円が控除されます。
(注 2) 収入が給与収入のみであれば、概ね年収1,230万円以下が目安です。

2 パートの年収が 130万円以上になると扶養から外れる
サラリーマンの妻は、夫の社会保険の扶養等になることで、社会保険料 (健康保険料、国民年金保険料)が免除されています。しかし、パートである妻の年収が 130万円以上になると(注 3)、夫が加入する社会保険(健康保険・年金)の扶養家族(被扶養者)の範囲等から外れてしまい、妻本人が社会保険料を支払う必要があります。そのため、このラインのことを「130万円の盤」と呼んでいます。また、前述のように、所得税においては 103万円を超えたときには、段階的に負担が生じるしくみになっていますが、社会保険料については、 130万円以上になると一気に負担が発生するため、働く主婦にとって大きな壁といえます (注4 )。

(注 3) ここでいう年収には交通費も含まれます。また、 60歳以上又は障がい者の場合は 180万円以上になります。
(注 4) 例えば、埼玉県の場合、パート収入が 141.6万円(11.8万円×12)であれば、年間の社会保険料は、概算で健康保険料7万380円(40歳以上の場合は8万2,548円)、厚生年金保険料は 12万3,720円になります。

3 パートの収入と所得税、住民税、配偶者控除等、社会保険の扶養の関係
収入と所得税、配偶者控除、社会保険料の負担の関係を一覧表にまとめると図表3のようになります。

パート収入パートで働く主婦の税金夫の配偶者控除の適用パート本人(妻)の社会保険料負担(注6)
所得税住民税配偶者控除配偶者特別控除
所得割均等割
100万円以下非課税非課税課税or非課税有り無し
100万円超 103万円以下非課税課税課税有り無し
103万円超 130万円未満課税課税課税無し有り無し
130万円以上 141万円未満課税課税課税無し有り有り
141万円以上課税課税課税無し無し有り

(注5)103万円以下でも住民税が課税される
年収が103万円以下であっても、100万円を超えると住民税がかかります。住民税には、所得金額に対して課税される「所得割」と、所得金額にかかわらず、均等額を負担する「均等割」があります。一般に、年収100万円以下で、ほかに収入がなげれば住民税は非課税ですが、自治体によっては、年収93万円や96万5千円を超えると住民税のうち均等割が課税されるところもあります。
所得割:標準税率10%(都道府県民税4%、市町村民税6%)
均等割:年額5.000円(都道府県民税1,500円、市町村民税3,500円)。一部自治体は税額が異なる。
(注 6)所定労働時間によっては、収入に関係なく、社会保険に加入しなければなりません。
税理士法人アスタクス事務所通信2014年 11月号より

パートで働く主婦の税金と社会保険-103万円の壁と130万円の壁
いわゆる「103万円の壁」は、パートで働く従業員にとって気になるところであり、また、今年は政府が「配偶者控除の見直し」の議論を始めたことで、「103万円の壁」という言葉が何度も新聞紙上を賑わせた年でもありました。ここでは、所得と収入についての混同を避けるため、収入を給与収入のみに限定したうえで、収入という表現で説明しています。
1. 配偶者控除と103万円の壁
配偶者に所得があっても、配偶者の年間の合計所得金額が38万円以下であれば配偶者控除が受けられます。
(1)配偶者の所得が給与所得だけの場合
その年の給与収入が103万円以下であれば、給与所得控除額65万円を差し引くと、合計所得金額が 38万円以下となり、配偶者控除が受けられます。
(2)配偶者に給与所得以外の所得がある場合
給与所得以外に、不動産所得、一時所得、譲渡所得などがある場合でも年間の合計所得金額が38万円以下であれば、配偶者控除が受けられます。
{例}給与収入80万円、不動産所得 10万円の場合
給与収入 (80万円)ー給与所得控除 (65万円)=給与所得(15万円)
給与所得 (15万円)+不動産所得 (10万円)=合計所得金額 (25万円)
この場合、合計所得金額は38万円以下ですから、配偶者控除が受けられます。

(注)次のものは配偶者控除が受けられるかどうかを判定するときの合計所得金額から除かれます。
①上場株式等の配当や少額配当などで確定申告をしないことを選択したもの
②特定口座の源泉徴収選択口座内の株式等の譲渡による所得で、確定申告をしないことを選択したもの
③源泉分離諌税とされる預貯金や公社債の利子など
③源泉分離課税とされる抵当証券などの金融類似商品の収益
⑤源泉分離課税とされる一定の割引債の償還差益
⑥源泉分離課税とされる一時払養老保険の差益(保険期間等が 5年以下のもの及び保険期間等が5年超で 5年以内に解約されたもの)

2. 社会保険の被扶養者の範囲と 130万円の壁
(1)被扶養者の範囲
①被保険者と同居している必要がない者(配偶者、子・孫および弟妹、父母・祖父母などの直系噂属)
②被保険者.と同居していることが必要な者
・上記①以外の 3親等内の親族(兄姉、伯叔父母、甥姪とその配偶者など)
・内縁関係の配偶者の父母および子(当該配偶者の死後、引き続き同居する場合を含む)
(2)被扶養者の認定
被扶養者に該当する条件は、被保険者により主として生計を維持されていること、及び次のいずれにも該当した場合です。
①収入要件年間収入130万円未満 (60歳以上又は障がい者の場合は、年間収入180万円未満)かつ、
・同居の場合…収入か被養者(被保険者)の収入の半分未満(注)
・別居の場合…収入が扶養者(被保険者)からの仕送り額未満
※年間収入とは、過去における収入のことではなく、被扶養者に該当する時点及び認定された日以降の年間の見込み収入額のことをいいます(給与所得等の収入がある場合、月額108.333円以下。雇用保険等の受給者の場合、日額3,611円以下であること)。また、被扶養者の収入には、雇用保険の失業等給付、公的年金、健康保険の傷病手当金や出産手当金も含まれます。
(注)収入が扶養者(被保険者)の収入の半分以上の場合であっても、扶養者(被保険者)の年間収入を上回らないときで、日本年金機構がその世帯の生計の状況を総合的に勘案して、扶養者(被保険者)がその世帯の生計維持の中心的役割を果たしていると認めるときは被扶養者となることがあります。
②同一世帯の条件配偶者、直系尊属、子、孫、弟妹以外の 3親等内の親族は同一世帯でなければなりません。
[参考]国税庁「タックスアンサー No.1190配偶者の所得がいくらまでなら配偶者控除が受けられるか」日本年金機構 WEBサイト「 健牒保険(協会けんぽ)の扶養にするときの手続き」他

「ローマ字氏名届」の提出

平成26年10⽉より、外国籍の⽅の厚⽣年⾦保険被保険者資格取得届等を提出
する際には、「ローマ字氏名届」の提出も合わせて必要になりました。外国籍
の⽅の年⾦記録を適正に管理していくため、忘れずに提出をお願いします。
【これまでの手続き】
厚⽣年⾦保険被保険者資格取得届等

アルファベット氏名(変更)届(外国籍の⽅について任意提出)
【平成26年10月からの手続き】
厚⽣年⾦保険被保険者資格取得届等(※)

ローマ字氏名届(外国籍の方について原則全員提出)

0000022096zuAGXZpmGD
※他に厚⽣年⾦保険被保険者氏名変更届、国⺠年⾦第3号被保険者関係届が対象となります。
1.届出には、在留カード、住⺠票の写し等に記載のある氏名を記⼊してください。
2.届出後も、機構から送付する通知書や健康保険被保険者証はカナ氏名で表示されます。
3.既に被保険者である外国籍の⽅についても、ローマ字氏名届の提出にご協⼒をお願いします

「ローマ字氏名届」の提出をお願いします

資格取得時の本⼈確認事務の変更

平成26年10⽉より、マイナンバー(個⼈番号)の導⼊に向けた取り組みとして、⽇本年⾦機構では、新規に基礎年⾦番号を付番する際に、住⺠票コードを収録します。
このため、基礎年⾦番号を事業主の⽅において確認できない場合については、資格取得届に住⺠票上の住所のご記⼊が必要となります。

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●日本に住所を有する20歳以上の⽅であれば、原則として基礎年⾦番号をお持ちです。
●20歳未満、外国⼈の⽅で、基礎年⾦番号をお持ちになったことがない⽅は、必ず本⼈確認をしたうえで、資格取得届のみをご提出ください。
(基礎年⾦番号をお持ちの⽅は基礎年⾦番号をご記⼊ください)
●基礎年⾦番号をお持ちになったことがない⽅は「年⾦⼿帳再交付申請書」の提出は不要です。
●基礎年⾦番号を事業主の⽅において確認できない場合は、本⼈確認のうえご記⼊いただく住⺠票上の住所をもとに⽇本年⾦機構で住⺠基本台帳ネットワークシステムへ本⼈照会をし、確認をします。今後とも事業主の方には運転免許証等で本人確認をしていただく必要がありますが、備考欄への確認結果の記⼊は省略します。
●⽇本年⾦機構にて本⼈確認ができなかった場合、資格取得届等を⼀旦お返しすることとなります。
●本人確認ができない場合には、健康保険被保険者証の交付ができません。

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埋葬料

加入者が亡くなったときは、埋葬を行う人に埋葬料または埋葬費が支給されます。

被保険者が業務外の事由により亡くなった場合、亡くなった被保険者により生計を維持されて、埋葬を行う方に「埋葬料」として5万円が支給されます。
埋葬料を受けられる方がいない場合は、実際に埋葬を行った方に、埋葬料(5万円)の範囲内で実際に埋葬に要した費用が「埋葬費」として支給されます。
また、被扶養者が亡くなったときは、被保険者に「家族埋葬料」として5万円が支給されます。

1.埋葬料
被保険者が死亡したときは、その者により生計を維持していた者であって、埋葬を行うものに対し、埋葬料として、被保険者の標準報酬月額に相当する金額(その金額が政令で定める金額に満たないときは、当該政令で定める金額)を支給する。(法第100条第1項)

2.埋葬に要した費用
上記1の規定により埋葬料の支給を受けるべき者がない場合においては、埋葬を行った者に対し、同項の金額の範囲内においてその埋葬に要した費用に相当する金額を支給する。(法第100条第2項)

□自殺の場合は給付制限に該当するか?
自殺は故意に基づく事故ではあるが、死亡とは絶対的な事故であるとともにこの死亡に対する保険給付としての埋葬料は、被保険者であった者に生計を依存していた者に対して支給されるという性質のものであるから法第116条後段に該当しないものとして取り扱う。(昭和26年3月19日保文発第721号)

健康保険の死亡の給付では、業務上および通勤途上以外のものであれば、その死因は問われません。

□行方不明になった場合
被保険者が工場の旅行中船から転落行方不明となり、死体が発見されない場合には、死亡の事実は確実だが死体が発見されない場合と同様に、同行者の証明書等により死亡したものと認め、埋火葬許可証の写の添付なしに、埋葬料又は埋葬費(法第100条第2項)を支給して差し支えない。(昭和4年5月22日保理第1705号)

□その者により生計を維持していた者とは?
1.死亡当時その収入により生計を維持した者をいい、死亡者の収入により生計を維持した事実があれば足りる。民法上の親族又は遺族であることを要せず、かつ、被保険者が世帯主であることも、また被保険者により生計を維持する者が被保険者と同一世帯にあったか否かは関係のないことである。(昭和7年4月25日保規第129号)
2.被保険者により生計の全部若しくは大部分を維持した者のみに限らず、生計の一部分を維持した者をも含む。(昭和8年8月7日保発第502号)

被扶養者認定に要求されている生計維持関係とは異なります。
死亡者の収入により生計を維持していた事実関係があればよく、他人でも扶養を受けていれば受給権があり、親族でも生計依存関係がなければ受給できません。

□埋葬とは?
死体の一部又は遺物を埋葬又は火葬した場合でも支給する。(昭和2年6月疑義事項解釈)

□埋葬を行なう者とは?
1.埋葬の事実如何に関せず、埋葬を行なうべきものをいう。現実に埋葬を行なう又は行なった者ではない。(昭和2年7月14日保理第2788号)

2.埋葬許可証は埋葬を行なうべき者を証明するものではなく、埋火葬をなしてさしつかえない旨の証書である。この証書を受ける者と埋葬を行なう者又は埋葬を行ないたる者とは多くの場合一致するが、異なる場合もあり、従って、調査の上埋葬を行なうべき者又は埋葬を行ないたる者に支給することが必要である。(昭和3年4月20日保理第804号)

□埋葬を行なった者とは?
その被保険者に、全然生計を維持していなかった父母又は兄弟姉妹或は子等が現に埋葬を行なった場合には当然含まれる。(昭和26年6月28日保文発第2162号)
埋葬費(法第100条第2項)は、「埋葬を行なった者に対して」とあるので、実際に埋葬を行なった後でなければ申請することができない。

□埋葬に要した費用に相当する金額に含まれるもの
1.埋葬に直接要した実費額とする。これは、霊柩代又は借料、霊柩運搬人夫賃、葬式の際における死者霊前供物代、僧侶の謝礼等の如きものを指す。(昭和2年2月28日保理第765号)
2.入院患者が死亡し自宅まで移送する費用は含まない。(昭和2年4月18日発第925号

□退職後の給付(被保険者期間が継続して1年以上なくてもよい)
退職後、3か月以内、傷病手当金・出産手当金を受けている間、または受けなくなって3か月以内に死亡したときうけられる。

複数の事業所に雇用されるようになったとき

1.手続内容
(1)被保険者が同時に複数(2か所以上)の適用事業所に使用されることにより、管轄する年金事務所または保険者が複数となる場合は、被保険者が届出を行い、年金事務所または保険者のいずれかを選択します。

(2)届出の結果、選択した事業所を管轄する年金事務所(または健康保険組合)が当該被保険者に関する事務を行うこととなります。なお、健康保険組合を選択した場合であっても厚生年金保険の事務は年金事務所が行います。
※ この届書の提出に当っては、適用事業所の被保険者となるための「健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届」の提出が前提となります。新たに被保険者となる場合は、事業所から資格取得届が提出されていることを確認してください。

以上、日本年金機構のサイトより

原則はその通りとしても、社会保険に加入すべき要件として一般社員の4分の3以上の勤務というのがありますから、週にして勤務時間30時間を複数の事業所で満たすのは物理的に不可能ということで、一般の社員には適用されることはほとんどないといってよいでしょう。

しかし、役員の場合には双方で代表取締役であるということも考えられますので注意しなければなりません。

役員の被保険者資格について、昭和24年7月28日保発第74号通知では、

まず、『役員(中略)であっても、法人から労務の対償として報酬を受けている者は、法人に使用される者として被保険者の資格を取得させる』としています。

さらに、労務の対象として報酬を受けている役員かどうかの判断については、
『その業務が実態において法人の経営に対する参画を内容とする経常的な労務の提供であり、かつ、その報酬が当該業務の対価として当該法人より経常的に支払いを受けるものであるかを基準として判断されたい。』とし、その判断基準に以下の6つを挙げています。

① 当該法人の事業所に定期的に出勤しているかどうか
② 当該法人における職以外に多くの職を兼ねていないかどうか
③ 当該法人の役員会等に出席しているかどうか
④ 当該法人の役員への連絡調整又は職員に対する指揮監督に従事しているかどうか
⑤ 当該法人において求めに応じて意見を述べる立場にとどまっていないかどうか
⑥ 当該法人等より支払いを受ける報酬が社会通念上労務の内容に相応したものであって実費弁償程度の水準にとどまっていないかどうか

社会保険総合調査など、年金事務所では、法人代表者及び役員の資格取得については、以下の点を確認されます。

法人の役員の報酬の有無を確認する
報酬がある場合、その報酬は労務の対象としての経常的な報酬かどうかを確認する
労務の対象である場合、報酬金額の確認を行い、実費弁償程度の金額かどうかの確認をする
実費弁償程度の金額を超えている場合には、経営に対する参画を内容とする経常的な労務の提供か、経常的な支払をうけるものであるかを確認する

また、確認にあたっては、一律的な判断は難しく、上記の判断の基準①〜⑥を参考に、それぞれの事案ごとに実態に基づき総合的に判断されるようです。

二以上の事業所から報酬を受けている場合の標準報酬月額は、それぞれの事業所ごとに別々に決定されるのではなく、被保険者が各事業所から受ける報酬の月額を合算した額をもとに、1つの標準報酬月額が決定されます。
この標準報酬月額をもとに保険料が算定されるのですが、その保険料は、各事業所での報酬の月額に比例して按分されます。標準賞与額も同様の方法により算定されます。
各事業所の事業主は、その按分した保険料の納付義務を負うことになります。