Month: 5月 2014

ナマでおどろう

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今年最大の問題作が発売されました。巨大なキノコ雲をバックにスチールギターを奏でる本人のガイコツ姿が象徴的なジャケットが示すように暗示的な歌詞の後ろで鳴り響くのはラップ・スチール、アメリカにはセイクリッド・スチールというラップ・スチールを使ったオブスキュアなゴスペル音楽が存在し、最初はその組み合わせの違和感にぶっ飛んだものですが、その第一人者ロバート・ランドルフ&ザ・ファミリー・バンドにであった時以来の衝撃!慎太郎君の新作はランドルフのスチール・ギターがビュンビュン飛び回り、めくりめく幻想的風景といった趣とはちと違って、「全くトロピカルでない」スチールギターと拮抗するアンビバレンスな慎太郎君の歌声、強いて例えればギャビー・パヒヌイ・ミーツ・デヴィッド・シルヴィアンか(なんのこっちゃ)。

就労支援事業所

 

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飯能市にある就労支援事業所「にこにこハウス」さんの開所式がありました。

一般企業への就職が困難な障がいを持つ方々が食事や飲み物の提供を通じて、社会参画できる仕組みづくりに取り組まれています。家庭的な雰囲気の中で、とはいっても決しておもねることなく自然にゆったりとした時間の流れに身を浸すことができます。

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就労支援とは「現時点で一般企業への就職が困難な障がいをお持ちの方に就労機会を提供するとともに、生産活動を通じて、その知識と能力の向上に必要な訓練などの障がい福祉サービスを供与することを目的と」されているそうです。「B型は雇用契約を結ばず、利用者が作業分のお金を工賃としてもらい、比較的自由に働ける”非雇用型”」とのことです。

それに対して、A型が「雇用契約に基づき、継続的に就業が可能な65歳未満の対象者に対し、生産活動、その他の活動の機会の提供、その他の就職に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練・支援を行う」ものだそう。

 

 

 

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障害者の働く場に対する発注促進税制(厚労省のPDFファイルが開きます)
障害者の「働く場」に対する発注額を前年度より増加させた企業について、企業が有する固定資産(減価償却資産)を割増して償却することができる制度です。
これにより、障害者就労施設等への仕事の発注・物品購入の促進を図ろうという制度です。

とはいうものの、これでランチ、お弁当の発注が増えて「スローライフでいきましょう」という運営方針から外れてしまってもどうかとは思うのですが、価値のあるものに正当な対価を払ってそれで双方潤うのであればこれほど良いことはありません。

スタッフのみなさん、支援者のみなさんとも月並みな表現しかできないのですが、輝きに満ち、きびきびと、前向きに、誇りを持って働いておられ、そういった場を提供することの尊さを学ばせていただいた一日でした。

Χάρις Αλεξίου

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キプロスサッカー協会のみなさん、仮想ギリシャとしてのお役目ご苦労さんっす。

ギリシャの音楽と言えば、古くはピタゴラス音律、E♭ – B♭ – F – C – G – D – A – E – B – F# – C# – G#つうのが有名ですが、そこまで遡らずとも、ナナ・ムスクーリ(Nάνα Μούσχουρη)やヴァンゲリスは日本でも有名で、かつてはお茶の間の話題にもよく登場していたものでした。

で、今のギリシャにおける国民的歌姫として知られるのが上のハリス・アレクシーウ(ギリシャ文字表記を記載しておきました)さんで、1994年には来日公演もあり、一部のギリシャ音楽愛好家がその姿を脳裏に刻んだことが昨日のことのように思いだされます。

ギリシャというと西欧文明の発祥地ということで、音楽的にもバロック音楽の源流みたいなチェンバロがポロンポロン的印象があるかもしれませんが、実は地理的にも歴史的にも、中東、西アジアに近く、音楽も変拍子やらメリスマ、コブシの使い方などにアラブからの影響を強く窺えるものになっています。

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ギリシャ音楽のディーヴァがハリス・アレクシーウなら帝王として君臨していたのがステリオス・カザンジディスで、しかもこのアルバムは彼がトルコ語でアナトリア民謡を歌ったという、その存在が明るみに出たときのギリシャ音楽愛好家の中に起こった衝撃は一生忘れることの出来ない事件であったと私のような新参者でさえ聞き及んでいます。ギリシャとトルコというと、オスマン帝国時代の独立運動から、近くはキプロス内戦まで敵対関係にあるのではと思われがちですが、こういう草の根の大衆レベルではずーっと交流があったんだなぁと思い知らされます。例えていえば大西ゆかりが韓国で直撃!韓流婦人拳 [韓国盤] をレコーディングしたようなものでしょうか(違うかっ)。

人材育成コース

有期契約労働者等に一般職業訓練(実施期間が1年以内のOff-JT)または有期実習型訓練(「ジョブ・カード」を活用したOff-JTとOJTを組み合わせた3.6か月の職業訓練)を行った場合に助成されます。

<支給額()内は大企業の額>
1訓練コースにつき以下の額を支給します。
●Off-JT分の支給額賃金助成・・・1人1時間当たり800円(500円)

※1人当たりの助成時間数は1,200時間を限度経費助成・・・1人当たりOff-JTの訓練時間数に応じた額

※実費が上記を下回る場合は実費を限度

●OJT分の支給額実施助成・・・1人1時間当たり700円(700円)

100時間未満 10万円( 7万円)
100時間以上 200時間未満 20万円( 15万円)
200時間以上 30万円( 20万円)

※1人当たりの助成時間数は680時間を限度

<1年度1事業所当たりの支給限度額は500万円>

人材育成コースの対象となるOff-JTの経費
事業内訓練事業主が企画し主催するもの ①外部講師(社外の者に限る)の謝金・手当(所得税控除前の金額。旅費・車代・食費・宿泊費などは対象外)※1時間当たり3万円が上限②施設・設備の借上料(教室、実習室、マイク、ビデオなど、訓練で使用する備品の借料で、支給対象コースのみに使用したことが確認できるもの)③学科または実技の訓練に必要な教科書などの購入または作成費(支給対象コースのみで使用するもの)
事業外訓練事業主以外の者が企画し主催するもの 受講に際して必要となる入学料、受講料、教科書代など(国や都道府県から補助金を受けている施設の受講料 ※や受講生の旅費などは支給対象外)※独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構の職業能力開発施設が実施している訓練の受講料、都道府県から「認定訓練助成事業費補助金」を受けている認定訓練の受講料、キャリア形成促進助成金の団体等実施型訓練の訓練実施計画書を提出している事業主団体などが実施する職業訓練の受講料など

●通信講座やe-ラーニングなどは訓練指導者と受講者の対面方式が確保されず、受講者の理解度を把握した上での訓練進行が困難になるため認められません。

●支給対象となる経費は、支給申請日までに事業主の支払いを終えている経費に限ります。

●支給対象となる経費は、消費税相当分を含みます。

キャリアアップ助成金 人材育成コースの訓練計画届
人材育成コースについては、キャリアアップ計画の確認後(同時提出可)、訓練計画届を作成し、管轄労働局長の確認を受ける必要があります。
訓練計画届とは訓練計画届は、申請する事業所が、いつ、どこで、どのような訓練を、何人の労働者に受けさせるか、を記載した職業訓練計画です。訓練計画作成にあたっての留意点は、次のとおりです。
1 キャリアアップ計画に基づいた訓練計画を作成する必要があります。
2 作成する訓練計画は、一般職業訓練または有期実習型訓練になります。
3 労働局またはハローワークに提出する必要があります。
*提出日から6か月以内に訓練を開始することが必要です。
また、訓練計画の提出は、キャリアアップ計画と同時またはキャリアアップ計画確認後となります。訓練計画は、1つの訓練コースごとに作成する必要があります。助成対象となる一般職業訓練は、同一労働者に対して1年度当たり1回のみとなります。
同一の対象労働者に対して同一の年度に有期実習型訓練を実施することはできません。助成対象となる有期実習型訓練は、同一労働者に対して1回のみとなります。また、同一の対象労働者に対して同一の年度に一般職業訓練を実施することはできません。過去に同一の事業所において、キャリア形成促進助成金の有期実習型訓練を活用、支給の対象になった労働者については助成対象外です。

キャリアアップ助成金 人材育成コースの対象となる労働者
キャリアアップ助成金 人材育成コースの対象となる労働者は、支給対象事業主に従来から雇用されていた有期契約労働者等または新たに雇い入れられた有期契約労働者等であること、とされています。ただし、公的な職業訓練終了後6か月以内の者は有期実習型訓練の対象者とはなりません。
また、一般職業訓練では、原則として事業主に従来から雇用されている有期契約労働者等が対象です。有期実習型訓練では、事業主に従来から雇用されている有期契約労働者等または新たに雇い入れられた有期契約労働者等が対象になります。

キャリアアップ助成金 人材育成コースのポイント
有期実習型訓練を実施する場合の相談について人材育成コースのうち、有期実習型訓練を実施する場合は、訓練開始までに、対象者に対して「ジョブ・カード」の交付が必要です。

正規雇用等転換コース

キャリアアップ助成金 正規雇用等転換コースとは

簡単にいうと、

1 非正規社員を6ヶ月以上雇用する

2 正社員に転換する

3 さらに正社員として6ヶ月雇用する

以上の3つを満たせば、支給申請が可能となります。詳細は以下のとおりです。

キャリアアップ助成金 正規雇用等転換コースは、正規雇用等に転換または直接雇用(以下「転換等」という)する制度を規定し、有期契約労働者等を正規雇用等に転換した場合などに助成されます。
①有期→正規:1人当たり40万円(30万円)
②有期→無期:1人当たり20万円(15万円)
③無期→正規:1人当たり20万円(15万円)*( )内は大企業の支給額
ただし、「1年度1事業所当たり15人まで(②は10人)」という限度があります。また、対象者が母子家庭の母等または父子家庭の父の場合、1人当たり①10万円、②5万円、③5万円が加算されます。*加算額は中小・大企業ともに同額。
平成26年3月1日から平成28年3月31日まで
①有期→正規:1人当たり40万円(30万円)→1人当たり50万円(40万円)
③無期→正規:一人当たり20万円(15万円)→1人当たり30万円(25万円)
*( )内は大企業の額
*①または③を実施する場合、助成上限人数(①~③合わせて1年度10人)を5人を限度として上乗せ
*派遣労働者を正規雇用で直接雇用する場合、1人当たり10万円(大企業も同額)加算(新規)

キャリアアップ助成金 正規雇用等転換コースの対象労働者
1 次の(1)から(4)までのいずれかに該当する労働者であること
(1) 支給対象事業主に雇用(有期労働契約に限る)される期間が通算して6か月以上(無期雇用に転換する場合は6か月以上3年未満)の有期契約労働者[(4)に該当する者を除く]
(2) 支給対象事業主に雇用される期間が6か月以上の無期雇用労働者[(4)に該当する者を除く]
(3) 同一の業務について6か月以上の期間継続して労働者派遣を受け入れている派遣先の事業所その他派遣就業場所 において当該同一の業務に従事している派遣労働者[無期雇用労働者として直接雇用される場合は、派遣元事業主で の雇用(有期労働契約に限る)される期間が通算して3年未満の者に限る]
(4) 有期実習型訓練を受講し、修了(総訓練時間数のうち、OFF-JT及びOJTの受講時間数が、支給対象と認められた訓練時間数のそれぞれ8割以上あること)した有期契約労働者等(「有期実習型訓練修了者」という。以下同じ)
2 正規雇用労働者として雇用することを前提として雇い入れられた労働者ではないこと。
3 正規雇用労働者または無期雇用労働者に転換または直接雇用される場合、当該転換または直接雇用の前日から起算して過去3年以内に、次の(1)または(2)に該当していること
(1) 正規雇用労働者に転換または直接雇用される場合、当該事業主の事業所において正規雇用労働者または短時間正社員として雇用されたことがない者
(2) 無期雇用労働者に転換または直接雇用される場合、当該事業主の事業所において正規雇用労働者、短時間正社員または無期雇用労働者として雇用されたことがない者

キャリアアップ助成金

「キャリアアップ助成金」は、有期契約労働者、短時間労働者、派遣労働者と いった、いわゆる非正規雇用の労働者の企業内でのキャリアアップなどを促進す るため、正規雇用への転換、人材育成、処遇改善などの取組を実施した事業主に 対して助成する制度です。 労働者の意欲、能力を向上させ、事業の生産性を高め、優秀な人材を確保する ために、ぜひ、この助成金制度をご活用ください。(厚労省パンフレットより)

以下の6コースが用意されています。

正規雇用等転換コース
有期契約社員・職員等を正規雇用等に転換、または直接雇用する制度を就業規則等に規定し、有期契約社員・職員を正規雇用等に転換した場合に助成されます。
人材育成コース
有期契約社員・職員等に一般職業訓練(Off-JT)、または有期実習訓練(ジョブ・カードを活用したOff-JTとOJTを組み合わせた3ヵ月〜6ヵ月の職業訓練)を行った場合に助成されます。
処遇改善コース
キャリアアップ助成金 処遇改善コースは、すべての有期契約社員・職員等の基本給の賃金テーブルを改定して、3パーセント以上の増額させた場合に助成されます。
健康管理コース
キャリアアップ助成金 健康管理コースは、有期契約社員・職員等を対象とする「法定外の健康診断制度」を就業規則等に規定して、延べ4人以上に実施した場合に助成されます。
短時間正社員コース
短時間正社員(正職員)制度を就業規則等に規定し、雇用する労働者を短時間正社員(正職員)に転換し、または短時間正社員(正職員)を新規に雇い入れた場合に助成されます。
短時間労働者の週所定労働時間延長(パート労働時間延長)コース
短時間労働者(パート社員・職員)の週所定労働時間延長コースは、週所定労働時間25時間未満の有期契約社員・職員等を週所定労働時間30時間以上に延長した場合に助成されます。
キャリアアップ助成金の全コース共通要件
全コース共通要件としては、雇用保険適用事業所であること、事業所ごとにキャリアアップ管理者を置いていること、事業所ごとに対象職員に対しキャリアアップ計画を作成し労働局長の受給資格認定を受けていること、支給申請時点において対象社員・職員に対し事業主都合による解雇をしていないこと(天災その他やむを得ない理由により事業継続が困難になったこと、または社員・職員の責めに帰すべき理由により解雇した場合を除きます。)
キャリアアップ計画書
全6コースにおいてキャリアアップ計画書の作成が必要です。

受給までの流れ(厚労省パンフレットより)

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高額療養費制度多数回該当

一年に4回目以上は減額

医療機関や薬局の窓口で支払った額(※)が、暦月(月の初めから終わりまで)で一定額を超えた場合に、その超えた金額を支給する制度です。
※入院時の食費負担や差額ベッド代等は含みません。

多数該当とは、直近の12か月間に、既に3回以上高額療養費の支給(含む、限度額適用認定)を受けている場合には、その月の負担の上限額がさらに引き下がる制度を言います。

「直近の12か月間」とは(同一世帯でも可)診療を受けた月の前11か月間ということで、診療月によって、12月であれば直近の12か月間は、当年の1から11月、7月であれば直近の12か月間は前年の8月から当年の6月となります。

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ビジネスモデルとしてのAKB

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肥大化した マスカルチャーの象徴として単純化するまでもなく、ここ数年のCDの売上を押し上げた、アメリカのそれをも 凌いで世界一位という、原動力がまさしくこれ。「会いに行けるアイドル」の虚像を取り戻すべく選ばれた戦略が「総選挙」で大衆のニーズをまさしく序列化する「見える化」、その過程までをお金にしてしまうというしたたかさ、見習わなければなりません。あっ、ちなみにラブラドール・レトリバー 初回限定盤、生写真付きType-4、とType-Bっす。

賞与配分額を算出する

「今期はいくらの賞与を支払うことができるかを決定すること」は経営者にとって重大な課題です。「昨年並み+α」にするにせよ、決定には根拠が必要です。その根拠を当初から明確にしておくことが、社員を納得させるためにも経営方針の観点からも大切なことです。

これからの中小企業が発展し続けていくための賃金政策は、支払い可能な人件費総額を算出するルールを決めることです。そこで、賃金と生産性との関係を単純明快な算式で知っておくと便利です。

企業は資本と労働を用いて経営活動を行ない、新しい価値(付加価値)を生み出し、その中の一部を賃金として社員に配分します。この配分のことを労働分配率といいます。この関係を式に示すと算式1のようになります。

●算式1

支払い可能人件費=売上高×付加価値/売上高×人件費/付加価値

付加価値/売上高=  (付加価値率)(a)   人件費/付加価値= (労働分配率)(b)

付加価値については、消費税の導入でなじみ深い概念になりましたが、さらに簡単にするために簡略な付加価値を算式2で求めることにします。

●算式2

簡易付加価値=売上高-変動費=限界利益

変動費とは売上高の増減に比例して増減する費用のことで、一般には、仕入れや外注費、消耗品などがこれに該当します。会社によって異なりますが、多くの全社では変動損益計算書を作成していますので、それほどむずかしい計算ではありません(固定費とは売上高の増減に関係なく必要とされている費用で、人件費はその代表的なものです)。そして、経営分析では〔売上高-変動費〕のことを限界利益といいます。したがって多くの場合、付加価値=限界利益と考えても、大局的にみて大きな差異は生じません。すると算式1は算式3のように単純化することができます。限界利益は売上総利益に近い概念ですから、とてもなじみ深いものです。

過去5年間の変動比率(変動費/売上高)と限界利益率(限界利益/売上高)の推移を見ますと、その会社の特徴がつかめます。この傾向や特徴を知っておくことは、重要なことです。

全体の人件枠を決める

次に人件費ですが、これは固定費の代表選手です。売上高に応じて変化する時間外手当は厳密には変動費ですが、ほとんどの全社では固定費としてとらえても大局的に問題はありません(ただし、すべての賃金が売上高歩合制の場合は典型的な変動費になります)。したがって製造原価報告書や建設原価報告書の中の労務費も、大胆に固定費に分類します。人件費には、役員報酬、従業員給料、賃金、賞与、法定福利費および福利厚生費を含みます。厳密には、退職金に充当する部分、採用や教育に用いる部分も含まれますが、簡素化するためここでは除外しておきます。

●算式3

支払い可能人件貫=売上高(x)×限界利益/売上高(a)×人件費/限界利益(b)

〔人件費/限界利益〕を簡易労働分配率とここでは呼ぶことにします。この数字の推移、特徴、傾向を5年間程度観察します。

「TKC経営指示(BAST)」で、10万4,431社の黒字会社集計によると、平成25年は労働分配率は53%となっています。

ここで簡単な例題で考えてみましょう。

限界利益率20%、簡易労働分配率50%の会社の人件費と売上高の関係は、算式4のようになります。これは売上高の10%が人件費にまわせることを意味します。売上高の10%しか人件費にまわせないのですから、賞与の支払い枠も自ずと決まってきます。そこで年初に、必要な人件費(昇給や人員増を予想……社員側からは希望する給与をおり込む)を算出します。次に、その人件費を捻出する方法を検討します。この算式で人件費(y)を増加させるには、売上高(x)、付加価値率(a)、労働分配率(b)のどれかを増加させればよいわけです。ただし労働分配率(b)を上昇させる方法は収益性が急速に悪化しますので、容易には選択できません。少なくとも期中の変更はありえませんので、過去の推移を参考にして一定とすると、人件費(y)を決める要素は売上高と限界利益率、(限界利益/売上高)にかかってきます。つまり、売上高も限界利益も増加すれば人件費をアップできることを意味します。

限界利益を増加するためには、対外的には仕入原価を下げる、内部的には歩留りをよくする、ムダを排除する、新製品を開発して競争力のある製品構成のウェートを上げる、使用材料を減少させる、設備投資をして作業効率を上げるなどの施策が必要です。また人件費を増加させるためには売上高を上げて、変動費を抑える方法もあります。

●算式4

人件費(y)=売上高(x)×限界利益率(20%)×簡易労働分配率(50%)

人件費5000万円=売上高(x)×0.2×0.5

売上高(x)=5000÷0.2÷0.5=5億円

●算式5

必要人件費=必要売上高×限界利益率×労働分配率

限界利益率を1%改善して21%にすれば、売上高は4億7620万円に下がっても、必要な人件費5000万円をカバーできることがわかります。さらに、限界利益率21%で5億円の売上げを達成した場合は、人件費に回せる金額は5250万円となり、当初の予算より250万円多く配分できることになります。こうして財務諸表を公開し、必要人件費算出のルールを定め、会社一丸となって、より高い賃金を獲得するために工夫をすると売上げはアップし、限界利益も上がるという好循環が期待できます。

反対に、当初の予定人件費が、売上高増でも限界利益率アップでもカバーできないときは、人件費を減少させるしか方法はありません。このときは、社員の人件費だけでなく役員報酬も下げねばなりません。人件費の減少は、世間の相場とのバランスもあり、理論的には可能ですが、実際的ではないことを心に留めておかなければなりません。

さてそこで、賞与に回せる金額がいくらあるのかを、決算のときに計算します。夏期賞与、冬期賞与は予算と実績を考慮しながら若干低めに決めます。この考え方のもとでは賞与は年三回の支給になります。役割基準で分配するとすると、ステージが上がるほど賞与は多くなります。役職者になるほど賞与が多くなることを全員に周知徹底し、役割と貢献度の向上を全社員の目標とすることで生産性を高め、賃金を高めていきます。ただ、このやり方には、財務諸表の公開が必須で、それさえ乗り越えればこれほど簡単で納得性の高い方法はありません。いくら高い賃金が望ましいとはいっても、企業母体を危なくするような無謀な賃金決定をすることはできません。人間尊重の雇用システムとは、企業利益と労働分配率の調和をくしては実現しないものです。健全経営で会社が発展し続け、働く人が安心して豊かな給料を獲得し続けるシステムでなくてはなリません。経営者も社員は、人件費支払い可能額の計算法を理解し、どのようにすれば、どこを改善すれば、いくらの人件費が支払えるかを共通の土俵で考えることができたら、協調と調和はそれほどむずかしいものではないでしょう。そして企業として目標の数字を上回った場合は、その分を必ず社員に配分して信頼関係を深くしていくことが大切であることはいうまでもありません。

従来の人事評価の限界

評価の公平性を期すとして、詳細な能力基準や人事評価表の改定を重ね、立派な基準を作成したものの、「どうも納得いかない」「ちょっと違う」という声が会社からも社員からも絶えません。それを改善するために評価者訓練も実施し、勉強会も重ねたにもかかわらずうまくいかない、また管理職からは「もう紙はこりごり、紙はもういらない!」というクレーム。いったい今まで何をしてきたのか…。 これは「基準づくり」の迷路にはまってしまった典型です。

実は本当の納得性というものは、作られた評価基準からは得られないのです。これを避けるためには「価値観のぶつかり合いの場を意図的に設定する」しか手はありません。

人事制度、特に根幹となる人事評価制度を構築する場合、よく陥る勘違いがあります。それは、「人事評価制度構築=詳細な基準づくり」と思いこむことです。

①社員を活性化したい

②そのためには評価をしなければならない

③評価は公正にしなければならない

④そのためには基準が必要だ

⑤そのためにはモノサシとして詳細な評価要素や能力基準を設定する必要がある

この④まではいいのですが、ここから大抵の場合⑤へ短絡的に行ってしまいます。というよりもこれが常識かもしれません。社内の意見も、セミナーでも、書籍も、おしなべて同じことをいいます。ゆえに「これしかない」と信じて、一般的な職能要件書や人事評価表を作成する作業が始まります。 本来は④の次に、我社ではどのような評価制度を選択したらよいのかを検討するステップがなければいけないのですが、他にも選択肢があることに気づかないため、どうしても一般的な⑤の「詳細な基準」を作る方法をとることになります。確かに詳細な評価基準を作ることは悪いことではありませんが、これを納得できる制度として採用するには、実は適合する職務の条件があるのです。

適合する職務の条件 ①処理手順やゴールがほぼ決まっている定型的な仕事であること。 ②能力の差異や仕事の難易度を明確に文字で表現できること。 ③兼務や職務分担の偏りがなく、同じ仕事をしている人が多いこと。