新着情報

DV被害者の遺族厚生年金

2001年に配偶者暴力防止・被害者保護法(DV防止法)が施行され、家庭内暴力は犯罪行為と認められました。

DV被害を受けた妻が暴力から逃れるため別居したような場合、住所も告げずに、夫に生活費を支払うように求めることも、親族との連絡さえも絶って夫の陰におびえながら暮らしていく、というような状況がほとんどではないでしょうか。
では、その夫(厚生年金被保険者または被保険者であった)が亡くなった場合、やっと今まで籍も抜かず堪え忍んでいた妻に遺族厚生年金が支給されるかというと、そう簡単ではありません。
なぜならば、遺族厚生年金の受給できる遺族とは、死亡した人によって生計を維持されていた配偶者(など)とされており、生活援助を受けていた、音信を取り合っていたなどの事実確認が求められます。
通常、遺族厚生年金を請求するときには戸籍謄本、住民票、妻の所得証明などをもって生計維持が確認され、住民票の記載に夫と妻がいっしょに載っていれば毎月どのくらいの生活費を渡していたかなどと詮索されることもありません。
しかし、妻に定期的に仕送りしていたり、お互いに連絡を取り合っていたらそれは別居していなくてもいいんじゃない?ということになるわけで、暴力から逃れるために社会から隔絶された最低限の経済生活を営まざるを得なかった妻に、自立して生活していたんじゃないかという判断はあまりにも酷ではないでしょうか。

遺族年金の不支給処分取り消しにかんしては以下のような判決もありました。
「厚生年金保険法が遺族年金支給の要件とした「死亡時に被保険者(夫)によって生計を維持した者」に女性があたるかどうかが争点だった。女性は夫の死後、いったん年金支給が決まったが、岡山西社会保険事務所は2007年、「夫による生計維持が認められない」と支給を取り消していた。
判決理由で近下裁判長は、別居の原因が主に夫の暴力にあると認定。別居後の2000年、岡山家裁が夫に月3万円の生活費支払いを命じたが、夫は支払わないまま04年に死亡したことに触れ、「夫の生活費支払い拒絶が著しく不当な場合、生活費を払っていなくても支給を認めるのが相当」と判断し、不支給処分を違法とした。」
(2008年11月18日 東京新聞)

今回、私が提出したDV被害者の遺族厚生年金請求では、夫がガンを発症し、入院後近況や症状を訴えるハガキを妻に出していたこと、入院費用や水道光熱費、保険料などの支払いを長男に任していたこと、長女を通じて生活費をある程度渡していたこと、それをメモしていたことなどの事実を添えて「生計同一関係」にあるとみなされ受理に至りました。もちろん審査が終了して年金証書が送られてくるまでは安心出来ませんが。

結局、DV被害者であるかどうか、またはその被害程度によって遺族厚生年金の受給が決まることはないといえそうです(事実、年金事務所でDVの実態について聴取されることはありませんでした)。
それが法律の規定だといわれればそれまでなのですが、「配偶者の暴力により配偶者と住居が異なる方であって、国民年金保険料の納付が経済的に困難な場合、納付が免除になります」という措置を3号被保険者の資格延長ととらえれば、「婦人相談所および配偶者暴力相談支援センター等の公的機関が発行する証明書をもって」「夫の生活費支払い拒絶が著しく不当な場合」とみなし、「生活費を払っていなくても支給を認めるのが相当」という大岡裁きは望むべくもないことなのでしょうか。

配偶者からの暴力を受けた方の国民年金保険料の特例免除

配偶者の暴力により配偶者と住居が異なる方であって、国民年金保険料の納付が経済的に困難な場合、納付が免除になります。

DV被害者が保険料の免除を受けるには?
◆本人(DV被害者)の申請が必要です。
◆配偶者の所得にかかわらず、本人の前年所得が一定以下であれば、保険 料の全額または一部が免除になります。
注:世帯主は、所得審査の対象となる場合があります。

申請手続き
◆平成26年4月より、申請時点の2年1ヵ月前まで免除を申請できるようになりました。過去2年間に国民年金保険料の未納期間がある方は、年金事務所にご相談ください。
◆免除となる期間は、毎年7月から翌年6月までです。
◆申請および住居に関する申出は毎年必要です。
◆初回申請の際、婦人相談所および配偶者暴力相談支援センター等の公的機関が発行する証明書(配偶者からの暴力の被害者の保護に関する証明書)の添付が必要です。

免除に該当する所得のめやす
◆本人の前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内の場合は、保険料の全額または一部が免除になります(所得審査の対象が本人のみの場合)。

免除の種類免除に該当する所得の計算式一部納付額(平成 26 年度)
全額免除(扶養親族等の数+1)×35万円+22万円
4分の3免除78万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
半額免除118万円ditto
4分の1免除158万円ditto

労働者派遣法改正

労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の一部を改正する法律案の概要

平成24年改正時の附帯決議等を踏まえ、派遣労働者の一層の雇用の安定、保護等を図るため、特定労働者派遣事業を廃止するとともに、労働者派遣の役務の提供を受ける者の事業所その他派遣就業の場所ごとに派遣可能期間を設ける等の所要の措置を講ずる。

1.特定労働者派遣事業の在り方について

○労働者派遣事業の健全な育成を図るため、特定労働者派遣事業(届出制)※1と一般労働者派遣事業(許可制)※1の区別を廃止し、全ての労働者派遣事業を許可制とする。
※1特定労働者派遣事業:派遣労働者が常時雇用される労働者のみの場合、一般労働者派遣事業:派遣労働者が常時雇用される労働者のみでない場合

2.労働者派遣の期間制限の在り方等について

○現行制度は、専門業務等からなるいわゆる26業務には期間制限がかからず、この他の業務には原則1年・例外3年の期間制限がかかるが、分かりにくい等の課題があることから廃止することとし、全ての業務に共通する派遣労働者個人単位の期間制限(3年)※2と派遣先の事業所単位の期間制限(3年、一定の場合に延長可)※2を設ける。
○派遣元事業主は、新たな期間制限の上限に達する派遣労働者に対し、派遣労働者が引き続き就業することを希望する場合は、新たな就業機会(派遣先)の提供等、雇用の安定を図るための措置を講ずることを義務付ける。
※2・個人単位の期間制限:派遣先の同一の組織単位における同一の派遣労働者の継続的な受入は3年を上限とする。
・事業所単位の期間制限:派遣先の同一の事業所における派遣労働者の継続的な受入は3年を上限とするが、受入開始から3年を経過する時までに過半数労働組合等から意見を聴取した場合には、さらに3年間延長可能とする(その後の扱いも同様)。
・ただし、無期雇用派遣労働者等については期間制限の対象外とする。

3.派遣労働者の均衡待遇の確保・キャリアアップの推進の在り方について

○派遣元事業主と派遣先の双方において、派遣労働者の均衡待遇確保のための取組を強化する。
○派遣元事業主に計画的な教育訓練等の実施を義務付けること等により、派遣労働者のキャリアアップを推進する。
施行期日:平成27年4月1日
(参考)平成24年3月に成立した労働者派遣法一部改正法の国会審議における附帯決議(抄)
いわゆる専門26業務に該当するかどうかによって派遣期間の取扱いが大きく変わる現行制度について、派遣労働者や派遣元・派遣先企業に分かりやすい制度となるよう、速やかに見直しの検討を開始すること。

改正案については、「企業が業務を円滑に進められる」「派遣労働者が様々な仕事を経験する機会が増える」という意見の一方で、「正社員を減らし不安定な非正規雇用を増やす」「自動的に3年でクビになってしまう」との批判もあります。「日本を世界で一番ビジネスがしやすい国にする」ために「生涯派遣労働者」を増やすことにならないか、派遣労働者を含む非正規労働者は年収300万円以下で、この層には若者や女性が多く含まれています。リーマンショック後の派遣切りのあの状況を繰り返さぬよう、もう一度、仕切り直しを願いたいところです。

「(柔らかい時計)を持ちて炊き出しのカレーの列に二時間並ぶ」公田耕一

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年金の負担と給付

年金の負担と給付
老齢年金は「老い」という保険事故を補填する「保険」商品です。
老化という避けられない事故、反対にいえば誰にもやってくる老いだからこそ貰って当たり前と考えてしまうのでしょうが、確かに払った保険料と給付がバランスする「損益分岐点」は存在し、この先何十年も保険料を支払うのであれば気になるところであることに間違いはありません。

国民年金の場合
15,250円→1か月の保険料(平成26年度)—①
1,610円=(772,800円→平成26年4月分からの年金額(満額)÷480)—②
①÷②≒9.4年

65歳で基礎年金を受給し始めておおよそ9年半で負担と給付のバランスがとれるということになります。ここで考慮しなければならないのは、給付に使われる「国庫負担」です。以下日本年金機構のWebサイトより。

「国庫負担(基礎年金の国庫負担を2分の1へ引き上げ)
平成16年(2004年)の法律改正では、全国民に共通する基礎年金について、これまで3分の1であった国庫負担割合を、現役世代の保険料負担が過重にならないように配慮しながら、年金給付水準を適正に保つために平成21年度までに基礎年金の国庫負担割合を2分の1に引き上げることを定めました。
平成16年度からその引き上げに着手し、平成21年度から国庫負担割合は、2分の1になりました。」

自分の意志にかかわらず、支払われる年金の半分には税金が投入され、年金の受給資格がない人には、その恩恵を受け取ることができない、ということになります。

厚生年金の場合
本人+専業主婦である妻で毎月の給与28万円(平成26年度の健康保険の任意継続被保険者の標準報酬月額の上限)とします。

48,927円→1か月の保険料(本人+会社負担)—③
増える年金額
3,220円→基礎年金の部分②より1,610円×2(本人+妻)—④
報酬比例の部分
1,534円→平均標準報酬額×0.5481%×支払月数—⑤
⑤+⑥=4,754—⑦
∴③÷⑦≒10.29年

単身者
増える年金額は妻帯者の場合から3号被保険者分を引いた金額なので
⑦-1,610=3,144—⑧
∴③÷⑧≒15.56年

単純化のために、男性が被保険者で3号被保険者は「妻」、保険料率、所得代替率等現時点での数字を使用しています。
法定福利費も会社では「人件費」としている以上、会社負担分も給与に組み込まれているとして計算していますが、本人負担分だけで収支を考えれば収支がバランスする期間は半分になるわけですから、これほどお得な金融商品はありません。また、②の定数があることで所得の再分配的効果もあり、平均標準報酬額の多寡あるいは第3号被保険者の有無で「損益分岐点」が変化します。

通勤手当の非課税限度額の引上げ

この度、所得税法施行令の一部改正が行われ、交通用具を使用している給与所得者に支給する通勤手 当の非課税限度額が引き上げられました。

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改正後の非課税規定の適用

改正後の所得税法施行令第 20 条の2の規定(以下「非課税規定」といいます。)は、平成 26 年4月1日以後に支払われるべき通勤手当について適用されます。 なお、次に掲げる勤手当については、改正後の非課税規定は適用されません。
(1)平成 26 年3月 31 日以前に支払われた通勤手当
(2)平成 26 年3月 31 日以前に支払われるべき通勤手当で4月1日以後に支払われるもの
(1)又は(2)の通勤手当の差額として追加支給されるもの

課税済みの通勤手当についての精算

既に支払われた通勤手当については、改正前の非課税規定を適用したところで所得税及び復興特 別所得税の源泉徴収が行われていますが、改正後の非課税規定を適用した場合に過納となる税額は、 本年の年末調整の際に精算することになります。
(注)1 既に支払われた通勤手当が改正前の非課税限度額以下である人については、この精算の手続は 不要です。
2 年の中途に退職した人など本年の年末調整の際に精算する機会のない人については、確定申告 により精算することになります。
年末調整の際における精算の具体的な手続は、次のように行います。
イ 既に改正前の非課税規定を適用したところで所得税及び復興特別所得税の源泉徴収をした(課 税された)通勤手当のうち、改正後の非課税規定によって新たに非課税となった部分の金額を計算します。
ロ 「平成 26 年分給与所得・退職所得に対する源泉徴収簿」(以下「源泉徴収簿」といいます。)の「年末調整」欄の余白に「非課税となる通勤手当」と表示して、イの計算根拠及び今回の改正に より新たに非課税となった部分の金額を記入します。
ハ また、源泉徴収簿の「年末調整」欄の「給料・手当等①」欄には、「給料・手当等」欄の「総支 給金額」の「計①」欄の金額からロの新たに非課税となった部分の金額を差し引いた後の金額を 記入します。
ニ 以上により、改正後の非課税規定によって新たに非課税となった部分の金額が、本年の給与総 額から一括して差し引かれ、その差引後の給与の総額を基にして年末調整を行います。

 給与所得の源泉徴収票の記入

給与所得の源泉徴収票の「支払金額」欄には、非課税とされる部分の通勤手当の金額を除いた金額 を記入します。
(注)年の中途に退職した人などに対し、既に給与所得の源泉徴収票を交付している場合には、「支 払金額」欄を訂正するとともに、「摘要」欄に「再交付」と表示した給与所得の源泉徴収票を作 成し、再度交付します。

国税庁 通勤手当の非課税限度額の引上げについて

パートで働く主婦の税金と社会保険

-103万円の壁と 130万円の壁~

年末が近づくと、パートで働く主婦にとって、夫の扶養の範囲内に収まるのかどうか、いわゆる 「103万円」や「130万円」のラインが気になるところです。
本欄では説明をわかりやすくするため、クリシェではありますがパートで働く妻とサラリーマンの夫を例に解説します。

1 パートの年収が 103万円を超えると所得税がかかる
パートで働く妻の年収(給与収入のみでほかに収入がない場合)が 103万円以下であれば、妻本人に所得税が課税されないうえ、夫は所得税の配偶者控除(注 1 ) を受けることができます。
そのため、年収が 103万円を超えないように妻が、働く時間を調整することからこのラインを「 103万円の壁」と呼んでいます。
妻の年収が103万円を超えると、夫は配偶者控除を受けられなくなりますが、夫の収入が一定額以下(注 2 ) で、かつ妻の年収が 141万円未満であれば、配偶者特別控除を受けることができます。
配偶者特別控除は、妻の年収に応じて夫の所得から 38万円~3万円を控除することで、税負担を緩和(世帯の手取収入が一気に滅らないように)するものです (図表 1・ 2 )。

妻の収入100万円125万円140万円
妻の所得税0円1万10,00円1万8.500円
夫の所得税17万2,500円19万5,500円20万7,500円
世帯の税金17万2,500円20万5,500円22万6,000円
本人(婁)のパート収入配偶者控除配偶者特別控除
103万円以下38万円
103万円超 105万円未満38万円
105万円以上 110万円未満36
110万円以上 115万円未満31
115万円以上 120万円釆満26
120万円以上 125万円未満21
125万円以上 130万円未満16
130万円以上 135万円未満11
135万円以上 140万円未満6
140万円以上 141万円未満3
141万円以上

(注 1 )所得税において、収入が 103万円以下の妻がいる場合、夫の所得から38万円が控除されます。
(注 2) 収入が給与収入のみであれば、概ね年収1,230万円以下が目安です。

2 パートの年収が 130万円以上になると扶養から外れる
サラリーマンの妻は、夫の社会保険の扶養等になることで、社会保険料 (健康保険料、国民年金保険料)が免除されています。しかし、パートである妻の年収が 130万円以上になると(注 3)、夫が加入する社会保険(健康保険・年金)の扶養家族(被扶養者)の範囲等から外れてしまい、妻本人が社会保険料を支払う必要があります。そのため、このラインのことを「130万円の盤」と呼んでいます。また、前述のように、所得税においては 103万円を超えたときには、段階的に負担が生じるしくみになっていますが、社会保険料については、 130万円以上になると一気に負担が発生するため、働く主婦にとって大きな壁といえます (注4 )。

(注 3) ここでいう年収には交通費も含まれます。また、 60歳以上又は障がい者の場合は 180万円以上になります。
(注 4) 例えば、埼玉県の場合、パート収入が 141.6万円(11.8万円×12)であれば、年間の社会保険料は、概算で健康保険料7万380円(40歳以上の場合は8万2,548円)、厚生年金保険料は 12万3,720円になります。

3 パートの収入と所得税、住民税、配偶者控除等、社会保険の扶養の関係
収入と所得税、配偶者控除、社会保険料の負担の関係を一覧表にまとめると図表3のようになります。

パート収入パートで働く主婦の税金夫の配偶者控除の適用パート本人(妻)の社会保険料負担(注6)
所得税住民税配偶者控除配偶者特別控除
所得割均等割
100万円以下非課税非課税課税or非課税有り無し
100万円超 103万円以下非課税課税課税有り無し
103万円超 130万円未満課税課税課税無し有り無し
130万円以上 141万円未満課税課税課税無し有り有り
141万円以上課税課税課税無し無し有り

(注5)103万円以下でも住民税が課税される
年収が103万円以下であっても、100万円を超えると住民税がかかります。住民税には、所得金額に対して課税される「所得割」と、所得金額にかかわらず、均等額を負担する「均等割」があります。一般に、年収100万円以下で、ほかに収入がなげれば住民税は非課税ですが、自治体によっては、年収93万円や96万5千円を超えると住民税のうち均等割が課税されるところもあります。
所得割:標準税率10%(都道府県民税4%、市町村民税6%)
均等割:年額5.000円(都道府県民税1,500円、市町村民税3,500円)。一部自治体は税額が異なる。
(注 6)所定労働時間によっては、収入に関係なく、社会保険に加入しなければなりません。
税理士法人アスタクス事務所通信2014年 11月号より

パートで働く主婦の税金と社会保険-103万円の壁と130万円の壁
いわゆる「103万円の壁」は、パートで働く従業員にとって気になるところであり、また、今年は政府が「配偶者控除の見直し」の議論を始めたことで、「103万円の壁」という言葉が何度も新聞紙上を賑わせた年でもありました。ここでは、所得と収入についての混同を避けるため、収入を給与収入のみに限定したうえで、収入という表現で説明しています。
1. 配偶者控除と103万円の壁
配偶者に所得があっても、配偶者の年間の合計所得金額が38万円以下であれば配偶者控除が受けられます。
(1)配偶者の所得が給与所得だけの場合
その年の給与収入が103万円以下であれば、給与所得控除額65万円を差し引くと、合計所得金額が 38万円以下となり、配偶者控除が受けられます。
(2)配偶者に給与所得以外の所得がある場合
給与所得以外に、不動産所得、一時所得、譲渡所得などがある場合でも年間の合計所得金額が38万円以下であれば、配偶者控除が受けられます。
{例}給与収入80万円、不動産所得 10万円の場合
給与収入 (80万円)ー給与所得控除 (65万円)=給与所得(15万円)
給与所得 (15万円)+不動産所得 (10万円)=合計所得金額 (25万円)
この場合、合計所得金額は38万円以下ですから、配偶者控除が受けられます。

(注)次のものは配偶者控除が受けられるかどうかを判定するときの合計所得金額から除かれます。
①上場株式等の配当や少額配当などで確定申告をしないことを選択したもの
②特定口座の源泉徴収選択口座内の株式等の譲渡による所得で、確定申告をしないことを選択したもの
③源泉分離諌税とされる預貯金や公社債の利子など
③源泉分離課税とされる抵当証券などの金融類似商品の収益
⑤源泉分離課税とされる一定の割引債の償還差益
⑥源泉分離課税とされる一時払養老保険の差益(保険期間等が 5年以下のもの及び保険期間等が5年超で 5年以内に解約されたもの)

2. 社会保険の被扶養者の範囲と 130万円の壁
(1)被扶養者の範囲
①被保険者と同居している必要がない者(配偶者、子・孫および弟妹、父母・祖父母などの直系噂属)
②被保険者.と同居していることが必要な者
・上記①以外の 3親等内の親族(兄姉、伯叔父母、甥姪とその配偶者など)
・内縁関係の配偶者の父母および子(当該配偶者の死後、引き続き同居する場合を含む)
(2)被扶養者の認定
被扶養者に該当する条件は、被保険者により主として生計を維持されていること、及び次のいずれにも該当した場合です。
①収入要件年間収入130万円未満 (60歳以上又は障がい者の場合は、年間収入180万円未満)かつ、
・同居の場合…収入か被養者(被保険者)の収入の半分未満(注)
・別居の場合…収入が扶養者(被保険者)からの仕送り額未満
※年間収入とは、過去における収入のことではなく、被扶養者に該当する時点及び認定された日以降の年間の見込み収入額のことをいいます(給与所得等の収入がある場合、月額108.333円以下。雇用保険等の受給者の場合、日額3,611円以下であること)。また、被扶養者の収入には、雇用保険の失業等給付、公的年金、健康保険の傷病手当金や出産手当金も含まれます。
(注)収入が扶養者(被保険者)の収入の半分以上の場合であっても、扶養者(被保険者)の年間収入を上回らないときで、日本年金機構がその世帯の生計の状況を総合的に勘案して、扶養者(被保険者)がその世帯の生計維持の中心的役割を果たしていると認めるときは被扶養者となることがあります。
②同一世帯の条件配偶者、直系尊属、子、孫、弟妹以外の 3親等内の親族は同一世帯でなければなりません。
[参考]国税庁「タックスアンサー No.1190配偶者の所得がいくらまでなら配偶者控除が受けられるか」日本年金機構 WEBサイト「 健牒保険(協会けんぽ)の扶養にするときの手続き」他

「ローマ字氏名届」の提出

平成26年10⽉より、外国籍の⽅の厚⽣年⾦保険被保険者資格取得届等を提出
する際には、「ローマ字氏名届」の提出も合わせて必要になりました。外国籍
の⽅の年⾦記録を適正に管理していくため、忘れずに提出をお願いします。
【これまでの手続き】
厚⽣年⾦保険被保険者資格取得届等

アルファベット氏名(変更)届(外国籍の⽅について任意提出)
【平成26年10月からの手続き】
厚⽣年⾦保険被保険者資格取得届等(※)

ローマ字氏名届(外国籍の方について原則全員提出)

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※他に厚⽣年⾦保険被保険者氏名変更届、国⺠年⾦第3号被保険者関係届が対象となります。
1.届出には、在留カード、住⺠票の写し等に記載のある氏名を記⼊してください。
2.届出後も、機構から送付する通知書や健康保険被保険者証はカナ氏名で表示されます。
3.既に被保険者である外国籍の⽅についても、ローマ字氏名届の提出にご協⼒をお願いします

「ローマ字氏名届」の提出をお願いします

資格取得時の本⼈確認事務の変更

平成26年10⽉より、マイナンバー(個⼈番号)の導⼊に向けた取り組みとして、⽇本年⾦機構では、新規に基礎年⾦番号を付番する際に、住⺠票コードを収録します。
このため、基礎年⾦番号を事業主の⽅において確認できない場合については、資格取得届に住⺠票上の住所のご記⼊が必要となります。

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●日本に住所を有する20歳以上の⽅であれば、原則として基礎年⾦番号をお持ちです。
●20歳未満、外国⼈の⽅で、基礎年⾦番号をお持ちになったことがない⽅は、必ず本⼈確認をしたうえで、資格取得届のみをご提出ください。
(基礎年⾦番号をお持ちの⽅は基礎年⾦番号をご記⼊ください)
●基礎年⾦番号をお持ちになったことがない⽅は「年⾦⼿帳再交付申請書」の提出は不要です。
●基礎年⾦番号を事業主の⽅において確認できない場合は、本⼈確認のうえご記⼊いただく住⺠票上の住所をもとに⽇本年⾦機構で住⺠基本台帳ネットワークシステムへ本⼈照会をし、確認をします。今後とも事業主の方には運転免許証等で本人確認をしていただく必要がありますが、備考欄への確認結果の記⼊は省略します。
●⽇本年⾦機構にて本⼈確認ができなかった場合、資格取得届等を⼀旦お返しすることとなります。
●本人確認ができない場合には、健康保険被保険者証の交付ができません。

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雇用保険被保険者資格喪失届(離職票交付あり)

e-Govがリニューアルされて、期待していた機能(タブブラウジングなど)もあったのですが、どうも入り口の部分だけのリニューアルにとどまり、申請自体には余り変更はなかったように思われます(自動的に文字入力モードが切り替わる部分などは便利にはなりましたが。。)。

さて、数年前に電子申請を始めたとき、一番戸惑ったのは手続の流れの中で自分が今、どこにいるのかわからなくなる、迷子状態に陥ってしまう、というところでした。
たとえば「資格取得届」の手続をやっていて、添付書類としてCSVファイルに電子署名を付けたかしらん、提出代行証明はどこで添付するんだっけ、などなど。

しかも、申請によって微妙にその「流れ」も異なっていて、総括票入力時には1ファイルしか添付できず、一度手続を終了させて、最初の手続選択画面から「申請者が作成した任意の添付書類」をループさせていく健康保険・厚生年金保険と「電子申請」→「申請書送信」→「基本情報入力」後の「添付書類の指定」でいくつでもファイルが添付できる雇用保険関係と、その違いを理解するまでは自分が不思議の国に迷い込んだアリスのようなちっぽけな存在であることを思い知らされたのでした。

下に雇用保険被保険者資格喪失届(離職票交付あり)電子申請の流れをまとめてみました。

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この手続のキモは「資格喪失届」と「離職票」を続けて作成したあと、なぜか一度「終了」するところで戸惑わないこと。終了前にe-Govにデータが送信され「預かり票」が発行→保存、それをもって次のフェーズへの関札となす、添付書類は最初の手続選択画面からではなく(実はそれでもいいのですが)、「基本情報入力」後の「添付書類の指定」を利用する、といったところでしょうか。

 

職場のストレスチェック

「全国労働衛生週間」は、労働者の健康管理や職場環境の改善など、労働衛生に関する国民の意識を高め、職場での自主的な活動を促して労働者の健康を確保することを目的に毎年実施されています。
10月1日〜7日を本週間、9月1日〜30日を準備期間として、それぞれの職場での安全衛生についての見回りやスローガン掲示、労働衛生に関する講習会・見学会の開催など、さまざまな取組が展開されます。
<スローガン>

「みんなで進める職場の改善心とからだの健康管理」

平成26年度のスローガンは、近年、過重労働による健康障害やメンタルヘルス不調などの健康問題が重要な課題となっていること、また労働者の健康確保の観点から健康診断の実施の徹底、健診結果に基づく事後措置などの適切な実施が重要となっていることから、労働者自身や管理監督者、産業保健スタッフが一丸となって健康管理を進め、労働者の健康が確保された職場の実現を目指すことを表しています。513点の応募作品の中から決定されたようです。
全国労働衛生週間(10月1日〜7日)に実施する事項
ア事業者または総括安全衛生管理者による職場巡視
イ労働衛生旗の掲揚及びスローガン等の掲示
ウ労働衛生に関する優良職場、功績者等の表彰
エ有害物の漏えい事故、酸素欠乏症等による事故等緊急時の災害を想定した実地訓練等の実施
オ労働衛生に関する講習会・見学会等の開催、作文・写真・標語等の掲示、その他労働衛生の意識高揚のための行事等の実施

厚労省パンフレットより

改正労働安全衛生法では

①化学物質管理の在り方の見直し(リスクアセスメントの義務付け等)
②ストレスチェック制度の創設(ストレスチェック及び面接指導の義務付け等)
③受動喫煙防止のための事業者及び事業場の実情に応じた適切な措置の努力義務化
④重大な労働災害を繰り返す企業に対し大臣が計画作成指示、勧告、公表を行う制度の創設
⑤外国に立地する機関も検査・検定機関として登録ができるような仕組みを整備
⑥規模の大きい工場等で建設物、機械等の設置等を行う場合の事前届出を廃止
⑦電動ファン付き呼吸用保護具を譲渡制限・型式検定の対象に追加

の内容が盛り込まれ、ストレスチェックに関しては平成27年12月までに施行される予定となっています。

ストレスチェックに関する厚労省の問答集より

(ストレスチェック)
Q3 全ての事業場が対象となるのでしょうか?
A3 ストレスチェックの実施が義務とされるのは、従業員数50人以上の事業場とされており、これは、産業医の選任義務が課されている事業場と同じ対象範囲です。なお、従業員数50人未満の事業場については、当分の間、ストレスチェックの実施が努力義務とされています。
Q4 従業員数50人未満の事業場について努力義務とされているのはなぜですか?
A4 従業員数50人未満の事業場では、産業医の選任義務が課されていないなど体制が整っておらず、かつ、事業場の規模が小さいため、ストレスチェックの結果等の取扱いに当たって、労働者のプライバシーに十分配慮した情報管理等を行うことについて懸念があるため、義務ではなく、努力義務としています。ただし、従業員数50人未満の事業場であっても、労働者のメンタルヘルス不調を未然に防止することは重要です。

以下のサイトで厚労省提供による「5分でできる職場のストレスチェック」が提供されています。

http://kokoro.mhlw.go.jp/check/